お花見

抱湖園の早咲き「元朝桜」間宮七郎平の花木園、戦争の悲しみを乗りこえてきた美しい花々・海藻火薬・ウミホタルの軍事利用!

 

抱湖園(ほうこえん)は、千葉県南房総市和田町にある花木園。

千葉県の県花である菜の花・緋寒桜(元朝桜)の鑑賞地です。

1月10日ごろ開花、晴天となった1月下旬、桜並木を訪れた人達が

一足早くお花見を楽しんだ。

毎年旧暦の正月頃に咲くことからこの愛称

「元朝桜=がんちょうさくら」でしられる。

下記クリックで好きな項目に移動します☆

「抱湖園の元朝桜」(ほうこえんのがんちょうさくら)

 

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抱湖園ってどんなところ

 

博士
博士
抱湖園は、安房で初めて花き栽培を手掛けた間宮七郎平「花づくりによって半農半漁の住民の生活が救われること」を願い、開いた庭園なんだ。

 

元朝桜は、山の中腹の広場を中心に、約60本が植えられていう。

 

住所 南房総市和田町花園

駐車場 国道128号線沿い市営駐車場等 

開花時期 1月下旬~2月下旬

 

花作りの先駆者と花の種を守った人々

間宮七郎平は、薬剤師になる勉強に取り組み、薬草の研究や栽培を

しているうちに、観賞用の花の需要があることに気つき、

農家の人たちには、「花が生活の糧になるか」と笑われましたが、

花作りを始めました。

海に面して日当たりのいい段々畑は花作りに適していて

七郎平の熱心さが、農家の人たちの心を動かして、

花作りが広まり、和田地区に花組合ができました。

冬でも色鮮やかな美しい花々が咲きました。

鉄道が開通すると、花かごを背負って東京まで売りに行くようにも

なりました。

 

戦争と花つくり禁止令

 

けれども戦争のときには

花を作ることが禁じられ、苗は引き抜かれ、種や球根は焼き棄てられ、

美しい花々にも、戦争の悲しみを乗りこえてきた歴史があるのです。

 

博士
博士
花を愛する人々は命令に従うことができず、掘り出した水仙の球根を山奥の杉林にこっそりと隠したり、食べものと偽って種をナベに隠していた人もいた、残らず絶えたと思われた球根や種は、花を愛する人びとによって守られ、再び花作りがはじまったんだよ。

海藻火薬になるカジメ・アラメ

 

和田町でも徴兵で戦地に行く人が増え、漁師の発動機のついた漁船は

軍隊の徴用に取られ、海に潜る海女さんたちは、アワビやサザエの代わり

に、火薬の原料になるカジメやアラメなどの海藻を

採取するように命じられました。

カジメの形態写真

《カジメ》

高さ3マートル前後になる。

細い茎に葉をつけ、葉はリボン状に

分かれて葉にはシワがない。

 

《アラメ》

1本の茎の先端は2年目以降に二叉に分かれ

多数の葉をつける。

大きなものは高さ1–3メートルになり、

葉の表面にはシワがある。

カリを多量に含む海藻が軍需資源として

乾燥カジメ・アラメを焼いて海藻灰からヨードを製造していたので、

法律で一定価格で半強制的に売り渡される漁民たちには、いわれた通り

カジメ・アラメの乾燥や処理が要求されました。

ウミホタルの軍事利用

 

館山湾に多く生息しているウミホタルは、子どもたちに採取が

命じられていました。

lala
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いったい「ウミホタル」は何に使われたの?

 

博士
博士
乾燥してすりつぶして粉にしておいて、また濡らすと光るんだ。①暗闇の中で作戦会議の文字が読めたり、②夜間戦で敵味方を判別できたり、③懐中電灯替わりの携帯用照明で,4、5グラムを100cc位の水に入れた場合、30〜60分間発光を持続することはできたんだそうだ。

 

生物としての「ウミホタル」

 

「海ほたる」という言葉を聞くと、多くの人が東京湾上にある

パーキングエリア(木更津人口島)を想像するかと思います。

そんな海ほたるの名前の元となった生物が「ウミホタル」です。

ウミホタルは一定の条件の下において発光をする生物です。

その仕組みや生息地は?

ウミホタル(うみほたる)とは? 意味や使い方 - コトバンク

 

ウミホタルは生物学上は「甲殻類」で、大きさは3~4mmほどと

肉眼で確認できる大きさです。

細かく分類すると「甲殻亜門 顎脚綱 貝虫亜綱 ミオドコパ上目

ウミホタル科」の生物が「ウミホタル」です。

そんなウミホタルは2枚の透明な甲羅を持っています。

《食性》

 

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どんなものを食べているの?

 

博士
博士
ウミホタルは日中は「海底の砂地」に紛れて生活していて、夜になると自分の付属肢を使いエサを求めて遊泳をはじめる、雑食でイソメやゴカイなど釣りエサになるような生物を好んで食べるようだ。また海中で死んだ魚などを食べる性質があるんだよ。

 

《発光の仕組み》

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ウミホタルはなぜ発光するの?

 

ウミホタルが発光するのは「ルシフェリン」という発光物質を分泌するんだ。ウミホタルが発光する理由は① 敵となる生物への威嚇② 仲間に危険を知らせる③ オスの場合は求愛目的。外敵への威嚇と仲間への危険信号を同時に出すなんてそこには意思のようなものがあるんだね。

海ほたるの生息地

 

博士
博士
ウミホタルを軍事利用した例は世界でも非常に珍しいが、これはウミホタルの生息地に関係があるんだ。

 

博士
博士
海水温が低いと活動が鈍く、北海道沿岸ではあまり見ない。特に多くのウミホタルが見られるのは千葉県の南房総や瀬戸内海の沿岸部とされていて、夜になると幻想的な光景が広がることもある。似たような発光生物の存在はあるがウミホタルという個体は日本にのみ生息しているんだよ。

《最後に》

全国的に有名な花の産地である南房総市和田町にある「抱湖園」

は、この地に花栽培をもたらした間宮七郎平が開いた庭園です。

ピンクと黄色の花々が一面を覆う景色に酔いしれます。

寒桜の木は60本と少ないのですが、桃色の開いた花にメジロが

止まり、訪れた人が花見や写真撮影を楽しんでおり、

「この眺めが毎年の楽しみ、メジロがたくさん集まって、

かわいいですね」と目を細めてくれるところです。

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yumiko
パソコン初心者のシルバーエイジです。自分で言うのもおかしいですが、それほど世の中の常識にとらわれることなく前向きなほうです。言い換えればマイペースです。猫2匹と暮らし、近所の犬とも無条件の信頼でつながっています。