私は10年前、86歳の母を看取るまで自宅介護してきました。
とれない臭いと活気のない質素な毎日に自宅で介護される方には
深刻なはず、自分の体調が悪い時もありますよね。
大変だとは思いますが、臭いの軽減には毎日のちょっとした
工夫が必要になります。
ここでは介護する部屋の消臭対策、排泄物の処理や臭いの
しみ込んだ衣類の洗濯そして多分病院まかせにしてきた清拭の
意義とやりかたを重曹を活用する方法でご紹介したいとおもいます。
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在宅介護で発生する臭いの原因とは?
大きく分けて2種類あります。
① 汗の臭い
入浴回数が減り横になっている時間が長くベッドの中が
多湿状態になります。
② 排泄集の臭い
家族の介護を始める時、悩みの種になるのが排泄ですよね。
育児を経験している人にとっておむつの着脱は手慣れていても
赤ん坊と大人では手順も当然異なり、力も必要になってきます。
また高齢者にとってもデリケートな問題なのです。
在宅介護をする部屋の消臭対策はどうする?
トイレまで移動できる場合・・・少し時間がかかっても
自分で歩ける場合や介助をしてあげれば行ける場合は
「自分で行きたい」という気持ちを大切にしてあげましょう。
我が家ではトイレにいちばん近いところに部屋を用意し、
廊下、玄関、トイレ内につかまる手すりを設置しました。
介護用品のレンタルで本人が身体をあずけて移動できる
歩行器も利用しました。
1か月の使用料金は300円程度でした。(平成20年当時)
おむつを利用する場合・・・1日で10回程度あります。
使用後のおむつの処理が大切になるのでここからが重曹の出番です。
新聞紙におむつを入れ重曹の粉末をスプーンに1杯程度
パラパラとふりかけてくるみ、ビニール袋にいれ蓋つきの
容器にいれておきます。
大便は可能であればトイレに流しましょう。
このような消臭グッズをいくつも作って活用しました。
重曹が入っています。
使用済みのおむつを入れる容器の中、衣類を収納する
引き出しの中、ベッドの下などに置きました。
重曹を入れる容器は空き瓶や小さめのポリ容器でもいいのですが、
このほうが自由自在におさまり、こぼれることもなく使い勝手が
よいのです。
少しの間でもベッドを離れる時には部屋の換気の後に重曹スプレー
をしました。
市販の介護用スプレーも使ってみましたが、消臭が長く持続すると
いうものでもなく、数量も多く必要です。
重曹は安く効果もあり重宝しました。
【在宅介護】染みがついた衣類の洗濯方法は洗剤と併用すること
こんな日々なので毎日の洗濯が大量。
シーツ、パジャマ、バスタオルなど本人の臭いと病院の薬の
シミがついています。
二度洗いすることも度々あり、そのうちどうせまた
汚れるんだからと半分あきらめの気分でいたところ、
母が以前お世話になっていたデイサービスの方に
この洗濯方法をおしえてもらいました。
たらいに40度くらいのお湯をいれ重曹大さじ2杯をとかし汚れた
洗濯物を3時間程つけ置きしてから洗剤をいれて洗濯機で洗うと
いうものでした。
干し上がった洗濯物をかいでみるといつもの臭いと薬のシミも消え
スッキリしていました。

【在宅介護】臭いを発生させない為に身体は清潔に!清拭の順序を伝授!
病院や介護施設にいる間は定期的に入浴の機会と人手がありますよね。
我が家では私が腰を痛めたり、両手の腱鞘炎で
ケアマネージャーが訪問入浴をすすめてくれました。
ベッドの近くに浴槽を組み立て寝たまま入浴ができるサービスです。
入浴前にバイタルチェック(血圧、体温、脈拍などの測定)も
してくれるので体調管理にも役立ちますよ。
冬至の前後にはゆず湯も楽しめ、入浴している間にシーツ交換
もしてくれます。
こういったサービスを定期的に利用することも一つの方法ですよ。
一回の入浴料は当時(平成20年)1200円で週二回たのんでいました。
それ以外の日は熱めのお湯に重曹を大さじ一杯を溶かし身体を
ふきました。
介護や看護の現場では臭い消しと殺菌を兼ねて重曹水で
絞ったタオルで身体を拭くケースがよくあるそうですよ。
2本渡されますよね。
家では顔から首回り、指先から腕、脇の下、胸からお腹、
背中を拭いていきます。
時期にもよりますが、一度に全身の衣類を脱がせてしまうと
冷えるので上半身、下半身の順で拭いていきましょう。
途中タオルを何度かすすぎながら、足先からお尻に向かって
拭いていきます。
なれるまでに手間取りますが、回数を重ねることで高齢者に
合った方法がみつかりますよ。
介護臭って悩んでいても簡単に解消するのはむずかしいのですが、
重曹のおかげで助けられました。
きっとあなたはどちらかというと理想を追求してしまうタイプでしょう?
私も・・・反省しています。
家族ですから、苦痛も喜びも分かち合いましょう。
お互いに無理をしないでできる、そんなのが本当の介護ですよね。