催し物

佐倉市歴史民俗博物館「和宮ゆかりのひな飾り」長州藩士家に受け継がれた有職雛が初公開!

 

幕末期のひな人形と雛道具約100点を展示.

皇女和宮所用と伝えられる雛人形は、

有職雛(ゆうそくびな)という貴族的な面立ちの上品な人形で、

幕末期の富裕層の雛人形の典型的なものです。

婚礼調度をミニチュアとして作った雛道具は、

約80点を数えますが、当時の流行を反映して、

ガラス製の器なども含まれます。

長州藩士の子孫に受け継がれ、

和宮から下賜されたと伝わる有職雛を昨年度に収集。

今回初めて公開されています。

下記クリックで好きな項目に移動します☆

皇女和宮って?その生涯は?

 

徳川幕府14代将軍家茂(いえもち)には皇室から迎えた妻がいました。

公武合体「朝廷と幕府が力を合わせ、世界の諸強国に対抗する」

その「公武合体」のため、後の明治天皇の叔母和宮が家茂に嫁ぎました。

政略結婚ではあったものの

二人は仲の良い夫婦になっていきます。

和宮は亡くなった後は

徳川家の菩提寺「増上寺」に埋葬されました。

 

有職雛~宮廷文化を継承するひな人形

 

有職雛とは?

「有職」とは、公家社会のさまざまな決まり事を指す言葉で、

「有職雛」は、公家の着る装束を文献にもとずいて正しく証明して

作られた雛人形のことをいいます。

公家たちの装束は、身分や年齢、季節によって違うので、

これに合わせて裂(きれ)を選び、雛人形の背丈に合った模様

人形用に別織りにして衣装に仕立てます。

「有職雛」の男雛は

公式な儀式で着用される衣冠束帯(いかんそくたい)、

女雛は十二単(じゅうにひとえ)を着用していることが多いです。

雛人形の十二単について。

 

本物の十二単と同じく、

衽(おくみ)、前身頃、後ろ見頃をそれぞれ2枚ずつ、

合計6枚で仕立てることで

十二単衣本来のきれいな曲線や質感が出すことができます

 

女雛の紫地の表着(うわぎ)の模様で

「亀甲繋(きっこうつなぎ)に八葉菊」は、

文久元年(1861)に和宮のために調達された

赤地の唐衣(からぎぬ)の裂(きれ)にもみられることから、

和宮ゆかりの品であることを示す特徴ともいえます。

 

亀甲はカメの甲羅模六角形で長寿吉兆の願い、

八葉菊は皇室の紋章として身の回りのものに使われた。

女雛は、桧扇(ひおうぎ)を持っています。

礼装の際に持つ扇で木の板を紐でつなぎ飾り紐を付けています。

桧扇は、当時身分の高い女性が顔を見られることがあまり良くない

こととされていたためにお顔を隠す意味もありました。

親王台(しんのうだい)

 

親王台とは、女雛と男雛が座るための台です。

親王台の畳のふちには、

紅・紫・青・緑などの繧繝模様(うんげんもよう)が

表されています。

当時、身分の高い人のみにゆるされていた大変縁起の良い模様です。

男雛着用の直衣(ノウシ)

 

 直衣とは貴族の日常着で、

冬は白、夏は二藍色を着、指貫袴(さしぬきばかま)をはきます。

普通は束帯(そくたい)を着ています。

右手には、木などでできた細長い板の笏(しゃく)を持っています。

この笏の裏側には、

大切なことを忘れた時の備えとして笏紙(しゃくし)に記し、

貼っていたと言われています。

この装束は誰でも着られるものではなく、

天皇の許可がなければ着ることができません。

お雛道具の名前と役割

 

雛飾りの主役は雛人形ですが、

雛人形を彩るさまざまな付属品を一緒に飾ることで、

より華やかに雛祭りをお祝いすることができます。

緋毛氈(ひもうせん)

雛人形の段飾りやセットの下に敷く

赤いもうせんのことを緋毛氈と呼び、

魔よけの意味が込められています。

牡丹唐草文蒔絵雛道具

 

雛人形にともなって伝来する雛(ひな)道具は、約80点を数え、

その内容は、狗張子(いぬはりこ)・屏風・雪洞(ぼんぼり)のほか、

家具・化粧道具・文房具・飲食器・楽器・遊戯具などに大別される。

[七澤屋雛道具]

 

江戸時代後期

極小の雛道具は江戸の雛祭を代表する存在。

黒塗に金蒔絵、大の字形の牡丹唐草模様が七澤屋製の特徴とされます。

上野池之端の七澤屋の雛道具は

「値は実に世帯をもつより貴し。」とまで記されていて、

家よりも高い雛道具を富裕な商人たちが競って注文したという。

 

7 澤 屋 ひな 道具 に対する画像結果

雛飾りは、貴族の結婚式をイメージしたものであるため、

その付属品(雛道具)も嫁入り道具などを模した

華やかなものが多くあります。

菱餅(ひしもち)

 

ひな祭りに供える3色になっている菱形の餅です。

下から、白(雪)→緑(草)→赤(花)の順番で

雪から草が出てやがて花が咲くこれは春の訪れを表している。

《開催概要》

開催期間 2022年2月22日(火)~4月3日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)特集展示室
料金 一般600円/大学生250円
高校生以下無料 総合展示もあわせてご覧になれます。
障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介助者と共に入館無料。
高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。 植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。
開館時間 2月まで 9:30~16:30(入館は16:00まで)
3月から 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日(休日の場合は開館し、翌日休館)
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yumiko
パソコン初心者のシルバーエイジです。自分で言うのもおかしいですが、それほど世の中の常識にとらわれることなく前向きなほうです。言い換えればマイペースです。猫2匹と暮らし、近所の犬とも無条件の信頼でつながっています。