催し物

絵が物語る《こどもと大人におくる戦争のおはなし》【平和祈念展示資料館】で開催中

 

 5人の戦争体験者による、

 戦争を知らない子どもや大人に

言葉では伝えにくい戦争を絵で紹介する企画展。 

兵士・戦後強制抑留者・海外からの引揚者といった、

5人の戦争体験者が伝える絵画展示イベントです。

下記クリックで好きな項目に移動します☆

企画展「こどもと大人におくる 戦争のおはなし」開催

 

戦争の絵といっても、

絵本、1コマ漫画、かるた、紙しばいなど、表現の方法はさまざまです。

来館者が絵をみて想像していくストーリーになっています。

「兵士のおはなし」「抑留者のおはなし」「引揚者のおはなし」

の順に展示。

「兵士のおはなし」

《戦地へ立つ日》

兵士とは斎藤邦雄「戦地へ立つ日」

第二次世界大戦において、

国のために家族を残し、

危険な戦地に向かい、

命をかけて激務に従事し、大変な労苦を体験された方々です。

「兵士のおはなし」では、

漫画家・斎藤邦雄(1920~2013年)さんの

《奥地から避難する婦女子》

約5年間の軍隊生活や

満州での戦争体験を描いた

漫画を展示します。

斎藤さんの作品として、

出征する我が子をひたすら追い続ける母を描いた「戦地へ立つ日」、

上官を守るため地雷原を歩かされた恐怖をユーモラスに描いた

「閣下の地雷よけ」 、

戦争が終わり抑留や引揚げが始まる満洲を描いた

「奥地から避難する婦女子」などを展示します。

「抑留者のおはなし」

斎藤邦雄「シベリアの霊魂よ 故国日本へ還れ」

戦後強制抑留者とは

戦争が終結したにもかかわらず、

シベリアを始めとする旧ソ連や

モンゴルの酷寒の地において、

乏しい食料と劣悪な生活環境の中で

過酷な強制労働に従事させられた方々です。

《斎藤邦雄「シベリアの霊魂よ 故国日本へ還れ」》

敗戦後にシベリアで抑留生活を送った斎藤邦夫(1920~2013)さんと

上河邉長(かみこうべ・おさ 1925~2006年)さんの作品を展示。

 

上河邉 長 「怨念 <黒パン>分配」

上河邉さんの作品として、

たったひとつかみの

黒パンを分けるのに、

目の色を変え殺気を帯びて、

分配に2時間以上もかかった          《黒パン携行用袋》

「怨念 <黒パン>分配」や、

みんな口々に「日本にきたぞ~ッ」と絶叫した

「ダモイ」(帰国を表すロシア語)などを展示します。

 

f:id:Meshi2_IB:20181212174304j:plainラーゲリ(収容所)でパンといえば

ほとんどが黒パンだった。

これは実物を再現したもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんな口々に「日本にきたぞ~ッ」と絶叫した

「ダモイ」

「引揚者のおはなし」

《トモちゃんのおへそ》

ちばてつや 「トモちゃんのおへそ」引揚者とは敗戦によって

外地での生活のよりどころを失い、

身に危険が迫る過酷な状況の中を

くぐり抜けて、

祖国に戻ってこられた方々です。

昔、中国の北の町、

長春にあった難民収容所にいた

ともちゃんという男の子は、

毎日収容所の庭にあるお母さんのお墓に

行き、自分のおへそを見ながらお母さんに話しかけます…。

 


1946年の5月から帰還事業が始まり、在留邦人はコロ島まで移動し、

そこから引揚げ船で日本に帰ることになった。

その後、何度かの大規模な引揚げが実施されたものの、

実際に祖国の地をふむことができたのは、

自力でコロ島にたどりつけた者にかぎられる。

 

これが漫画家・ちばてつやのルーツ

 

漫画家のなかにも引揚げ者は数多い。

日本を代表する漫画家のひとり、

ちばてつや『あしたのジョー』さんがそのひとり

6歳のときに満州で終戦を迎えたてつや少年は、

コロ島を目指し一家で逃避行を続けた。

そのときの様子が描かれている自伝エッセイマンガが、

『屋根うらの絵本かき』である。


4人の子ども(長男がちばてつや)を抱えたちば一家は、

道中で苦労していたところ、

父の中国での友人で中国人の徐集川(じょ・しゅうせん)さんの家の

屋根うらに半年近くかくまってもらったときに

日中、外に出られないてつや少年は、

弟たちのヒマつぶしのために絵本を描く毎日であった。

ハルピンからの引揚者・岩田ツジ江(1926~2009年)さんの作品

 

シベリアに送る男性を探す「男狩り」と岩田ツジ江 「昭和20年9月頃 ソ連軍占領、鍵を壊して家屋内に侵入した」

銃を突きつけられた恐怖を描いた

「ソ連軍占領、鍵をこわして家屋内に侵入した」、

戦争に引き裂かれた母子の哀しみを描いた

「引揚げ船の中で幼児二人を置き去りにしたと語る母親」など、

絵本の挿絵計10点展示します。

怖かったのは「男狩り」です。

シベリアの労働力のために日本人男性を連れ去るとの噂、

ある日、現地の人が2人、ソ連人1人を伴って来て、

向かいの家のご主人を引きずり出しました。

後ろ手に縛り、近所を引き回し始めました。

ご主人はソ連人に撃たれてしまいました。

戦争に引き裂かれた母子の哀しみを描いた

「引揚げ船の中で幼児二人を置き去りにしたと語る母親」

岩田ツジ江 「引揚げ船の中で幼児二人を置き去りにしたと語る母親」

大連からの引揚者である川崎忠明さんの作品

 

アカシヤの都・大連を舞台にして、

甘い香りが幻想にとけこんでゆく

「アカシヤ並木」、

ロシア兵に追い立てられ、

アカシヤ並木に消えていった「負けた日本兵」、

中国とロシアと日本の暮らしが入りまじる国際都市に別れを告げた

「さようなら 大連」など。

”ともだちと遊んだ日々、戦争の影、ふるさととの別れ・・・” など

白い花がぶどうの房のように、今にもこぼれ落ちるほど垂れ下がっています。作者の大連での思い出を描いた

絵本の挿絵4点を展示。

 

川崎さんは昭和7年、

大連で果樹園経営者の家に生まれ、

昭和22年に日本に引き揚げた。

大連は昔から”東方のアカシアの都”

と呼ばれ、毎年5月になると一斉

にアカシアの花が咲きます。

企画展「こどもと大人におくる 戦争のおはなし」開催概要

無料

場所:平和祈念展示資料館 企画展示コーナー
〔所在地〕東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル33階
〔アクセス〕都口から徒歩 約1分/東京メトロ丸の内線「西新宿」駅から徒歩 約5分/JR、小田急線、京王線「新宿」駅西口から徒歩 約10分

期間
前期:2022(令和4)年2月1日(火)~3月13日(日)
後期:2022(令和4)年3月15日(火)~4月24日(日)

■時間:9:30~17:30(最終入館17:00)

企画展「シベリアでの出会い」抑留者に生きる希望を 取り戻させてくれた救いとなるような出会い

 

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yumiko
パソコン初心者のシルバーエイジです。自分で言うのもおかしいですが、それほど世の中の常識にとらわれることなく前向きなほうです。言い換えればマイペースです。猫2匹と暮らし、近所の犬とも無条件の信頼でつながっています。