まずは出羽三山の玄関口である羽黒山の「随神門」へ。
ここから山頂まで続く杉並木は、
《ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン》で三ツ星に選ばれています。
10分ほど歩くと、巨大な杉並木の中にそびえる五重塔が。
思わず「おおー!」と感嘆の声を上げてしまう大迫力の景色です。
東北地方では最古の塔、平将門の創建と伝えられ、
国宝に指定されています。
下記クリックで好きな項目に移動します☆
出羽三山とは?
出羽三山は、山形県の中央にそびえる
月山(1984m)
羽黒山(414m)
湯殿山(1500m)の総称で、
六世紀に開山されたといわれています。
三山といっても独立した三つの山が
あるわけでなく、
月山を主峰に、峰続きの北の端に羽黒山があり、
月山の西方に湯殿山があります。
このような形に並ぶことは、仏教において神聖な意味を持つ
配列形態とされています。
日本三大修験道の一つ(奈良県大峰山 福岡大分 英彦山)
山には神様がいる!
山には神様が宿る、山自体が神様と信じる山岳信仰がされてきました。
そしてこの精神を基に、
山をご神体として拝んだり、
ご神体である山の中で修行をして悟りを開くこと
こそが「修験道」なのです。
2446段の石段は登山道ではなく、「修験道」で悟りを開く方法です。
また、三山は仏となって生きとし生けるものに救いの手を
さしのべられる人間になること(即身成仏)を目的とする
羽黒修験道の行くべきところでもあります。
出羽三山の登る順番
三つの山は登るのに順番があります。
羽黒山(現世)⇒月山(前世)⇒湯殿山が来世
出羽三山参詣では、羽黒山から入り、
月山で死とよみがえりの修行を行い、
湯殿山で生まれ変わりの意味をもった
「三関三渡(さんかんさんど)」の旅とされました。
三山を巡る《生まれかわりの旅》の入り口 【羽黒山】
人の世界と、神域である山を分かつ、随神門(ずいしんもん)
ここをくぐるといよいよ羽黒山に入ってゆきます。

随神門より内は出羽三山の神域となり、神域は月山を越え、
湯殿山まで広がり、
随神門はこの広い神域の表玄関であるのです。
石段 参道(産道)
新たに生まれ出るための産道と伝えられる道です。
ふっと空気が変わるのを感じるでしょう。
せせらぎが聞こえてきます。
産道沿いに立ち並ぶのは、
樹齢350年から500年を越す老杉。
この杉並木は
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」
の三つ星に選定されています。
歩みを進めると、神域のたたずまい、
これが山頂まで1.7kmほど、
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン 星の位置づけ
★★★ 「わざわざ訪れる価値がある観光地」
★★ 「近くにいれば寄り道をして訪れるべき場所」
★ 「興味深い場所」
祓川(はらいがわ) 神橋 須賀の滝
羽黒山へ登るために身を清めた川。
まだ山頂まで車道がなかった時代まで、
参拝者は衣服を脱いでこの川に身を浸し、
山頂までの生まれ変わりの道を歩いたそうです。

羽黒山で最古、最大の杉の木“爺杉”(国天然記念物)
(じじすぎ)
五重塔からほんの少し離れたところには、
樹齢1000年といわれる秋田杉の老木。
目通り幹囲8.2m、樹高は48mを越える。
この近くに「婆杉」もありましたが
明治35年の暴風で倒れてしまったそうです。
写真より肉眼で見るのが絶対おすすめ!
太く、高くて迫力があります。
「五重塔」最大の見どころ!
東北地方では最古の塔といわれ、平将門の創建と伝えられています。
現在の塔は約600年前に再建されたものといわれています。
高さが29mもあり、昭和41年には国宝に指定されました。
塔の所有者は出羽三山神社(月山神社 出羽神社 湯殿山神社)。
”この場所にこんな立派なものをよく建てた”!と思わせる。
国宝羽黒山五重塔ライトアップ(夜間参拝)2021

期間限定40日間 公式サイト
- 開催日・期間
- 2021年6月26日(土)~10月3日(日)
開催時間 00:00〜00:00
- 開催場所
- 山形県鶴岡市羽黒町手向 羽黒山五重塔
- 会場
- 羽黒山五重塔
- 料金
- 有料
月山・羽黒山・湯殿山の神々を祀った三神合祭殿
五重塔を過ぎると全長約1.7km、2446段もの階段が…。
時間にして40~60分。

参道を上り、一の坂、二の坂、三の坂と進んでいくと、
ようやく羽黒山の山頂に到着します。
山頂には、出羽三山の神々を合わせてお祀りした三神合祭殿があり、
出羽三山を統合するお宮になっています。
月山と湯殿山は、人里から遠く離れた難所にあり、
冬は人が立ち人ることができなくなるため、
羽黒山に合同の参拝殿を建立しているのです。
三山を踏破することができない場合は、
この合祭殿を参拝することで、東北の聖域の素晴らしさを、
少しでも感じ取ってほしいと思います。
日本人が守ってきた神仏習合・神仏和合
出羽三山が神の山として神社となったのは
神仏分離政策によるもので、それ以前は神と仏をまつる
神仏習合の山でした。
日本人が守ってきた神仏習合・神仏和合が信仰の形として、
世界に認められ、
【熊野】が世界遺産登録された理由
の1つに、神道・仏教・修験道の3つ違う信仰の道(熊野古道)が
それぞれ存在しあっているということがあります。
外国であれば、違う宗教が同じ国に存在すると、内戦や紛争に
つながっています。
日本はそういう意味で、とても特別な国なのです。
アクセス
鶴岡市から庄内交通バス羽黒山行きで50分→終点下車
表参道の石段を登る場合、又、国宝羽黒山五重塔を拝観する場合は、
随神門下車
【車利用】