「亀の子たわし」・・・目立たないですが、
台所仕事を支える大きな仕事をこなします。
なんと!!【日本三大発明】のひとつなのです。
知らない人は日本人としてワンランク上をめざしましょう!
今回は、亀の子たわしの魅力や名前の由来まで徹底解説していきます。
亀の子たわしについて知りたいことがあるときは、
ぜひこの記事をご覧になってください。
下記クリックで好きな項目に移動します☆
亀の子たわし(亀の子束子)とは?
亀の子束子は、1907年(明治40年)に西尾正左衛門により発明され、
一定の長さに切ったスリランカ産の椰子の実の繊維を針金に挟み、
ねじって棒状にしたものを折り曲げて楕円型にしたもの。
松下幸之助さんの「二股ソケット」、
石橋正二郎(ブリジストン)さんの「ゴム足袋」と並ぶ
「日本三大発明」の一つ。
「亀の子たわし」誕生までの経緯
正左衛門はいつも、忙しく働く母親の姿を見ていました。
貧しいから、おやつはお芋ばかり。
大きくなったら母に少しでも 楽をさせてあげたい。
何か売れる物を発明してお金持ちになってやる。
毎日そんなことを思い続けていたのです。
この時の思いが、亀の子束子の全ての始まりでした。
失敗した靴ふきマット
母が働く姿を見てある商品を思いついたのです。
それは、母が編んでいたシュロを針金で巻いた新型の靴拭きマットです。
それまでの、縄を編んだだけの靴拭きマットと違い、
正左衛門のマットはブラシのように泥を削り取ってくれます。
売れ行きに気分をよくした正左衛門は、
特許を取って大々的に販売をしようと特許庁に向かいました。
すると、
⓵ 「似た商品が英国ですでに特許を取っていた」。
正左衛門のマットは、
② 何回も使用したり、体重の重い人が乗ると、
毛先がつぶれて効果がなくなくなるなど、
欠点を指摘されてしまいました。
やがて販売したマットが大量に返品されてきました。
女性の立場で・・・女性の使いやすい形、大きさ、重さ
そんなある日、正左衛門の妻が売れ残りの靴拭きマットを切り取り、
シュロの巻いてある棒を折り曲げて障子の桟を掃除しているのを見て、
たわしを作ることを思いつく。
曲げて手に持って使う物ならば、毛先が簡単につぶれることもない!
当時のたわしはワラやあさなわを編んだものが主であり、
シュロを使ったものはこれまで考えられてはいなかった。
使いやすい形状を考え、
材料もシュロからスリランカ産のパームに変えるなど
試行錯誤の末、たわしを完成させました。
スリランカ産のパームを選んだ理由は?
繁殖力が強く安定した供給が見込める、
戦時中はパームの輸入が制限されたため、
シュロを使用してたわしが作られていた。
一方、シュロで作られたたわしはパームとは対照的に柔らかく、
傷を付けにくいという特徴もあり、
亀の子束子ではシュロたわしを
「極〆(きわめ)」の商品名で販売しています。
名前の由来は?
正左衛門はある日、
![](https://www.kamenoko-tawashi.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/02/illust_05-1.jpg)
息子が飼っている亀が桶の中で泳いでいるのを見て、
「亀の形がたわしに似ている」こと、
「亀は水と縁があるいき物」、
「亀は長寿であり縁起がいい」との
ことから
「亀の子束子」の商品名を思いつく。
世界各国に輸出を行うロングセラー商品
明治、大正、昭和、平成と1世紀以上
同じ名前、同じ形、同じ品質、
工場での自動化が当たり前になった今も、
すべて熟練の職人による手作りです。
少年の願いが、アイディアを生み大きな成功となり、
「亀の子束子」を生み出すこととなったのです。
たわしの素材と使い方
適材適所、異なる3種類の天然繊維を使って、たわしをつくっています。
《パーム》は、適度な硬さを持っている繊維の頭の部分で
「掻きだす・こすり取る」洗浄が得意。
ザルの目に詰まった汚れをしっかり落とします。
反面、傷つきやすい素材には不向きです。
シュロは、強弱両面性を持ち、「腰(コシ)」で洗います。
繊維の先が細かいところにも入り込み、
「木のまな板を洗うには目の詰んだ棕櫚の束子でなくては」と
言われます。
サイザル麻は、主に健康たわしに使われており、
高い柔軟性と吸水性が特徴で、
繊維全体を使って「線」で洗います。
たわし全体で汚れを洗い落とすような
洗浄が得意。
身体を優しくマッサージするように、
テフロン加工のフライパンにも最適です。
生産している主要国は、
マダガスカル、中華人民共和国、メキシコ、ハイチ.
”北区の自販機”《お店&商品紹介》
通りがかる人、皆さん、立ち止まって見ていました!
トキハソース、江戸玉川屋さんに亀の子束子!
《2段目が亀の子たわし》
![渋沢栄一にちなんだ商品などが販売されている自販機=いずれも北区で](https://static.tokyo-np.co.jp/image/article/size1/b/0/b/2/b0b201d3daeb603df4c364d993d751b2_1.jpg)
「王子駅前サンスクエア」の入り口に「北区の自販機」。
サンスクエアは、NHK大河ドラマ「青天を衝け」主人公、
実業家の渋沢栄一に縁が深い場所。
渋沢関連グッズや区の名品など約二十種類の商品をそろえ、
「渋沢ゆかりの北区」をPRしている。
渋沢が好んで食べたオートミール。
自販機では、プロテイン麺に、オートミールを加えたパスタとうどんを
販売している「江戸玉川屋」の製品。
明治時代創業の「亀の子束子西尾商店」のたわしやスポンジ、
伝統の味を守り続ける「トキハソース」のソースなど、
老舗の品も扱っている。
「亀の子訪問」立ち寄りおすすめ♪
西尾商店の本社は大正11年頃に建てられた近代建築で
関東大震災にも 耐え、戦火での消失も免れた建物。
![日本3大発明の1つ「亀の子たわし」が<br />100年間も愛され続ける理由](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/1080m/img_c737656a3b4266775036d5c172615361274093.jpg)
”たわしってこんなに可愛らしいの”♪!
便利な束子やユニークなデザインのグッズなどがあり購入することは
もちろん、見ているだけでも楽しいこと、
建物や商品を見ることにより
創業者らが地道に束子にこだわり続けてきた姿勢に
感心することができます。
亀の子たわしの”クリスマス”
![](https://www.kamenoko-tawashi.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/10/PA2135341-1024x627.jpg)
たわしとしては使用不可。
住所 | 東京都北区滝野川6-14-8 |
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TEL | 03-3916-3231 (亀の子束子西尾商店) |
営業時間 | 9~12時、13~17時 |
定休日 | 土・日曜、祝日 |
アクセス | 公共交通:JR板橋駅→徒歩10分 車:首都高速東池袋出入口から5分 |
駐車場 | あり/1台 |